03 事業概要
銘柄:バンナムHD(7832) 更新日:2026年6月19日
事業概要(3行サマリー)
バンダイナムコホールディングスは、ガンダム・ドラゴンボール・鬼滅の刃・パックマン等の強力IPを軸にトイホビー・デジタル・アミューズメントの3事業を国内外で展開する国内最大級の複合エンターテインメント企業で、売上1.2兆円・時価総額約2.4兆円規模。FY2026(2026年3月期)ではトイホビー事業が売上6,462億円(+12.4%)・利益1,269億円(+24.2%)と過去最高を更新し、連結営業利益は1,895億円と過去最高を達成した。中長期の成長ドライバーは、IPプロデュース機能を軸としたグローバルIP価値の最大化と、ガンダムを中心とするハイターゲット層向けトイホビーの海外展開加速。
セグメント別収益構成(FY2026/03)
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益① | 利益構成比② | 利益率 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| トイホビー事業 | 6,462億円 | 47.9% | 1,269億円 | 56.1% | 19.6% | D2/F1 |
| デジタル事業 | 4,707億円 | 34.9% | 567億円 | 25.1% | 12.0% | D2/F1 |
| アミューズメント事業 | 1,518億円 | 11.2% | 101億円 | 4.5% | 6.7% | D2/F1 |
| 映像音楽事業 | 733億円 | 5.4% | 122億円 | 5.4% | 16.6% | D2 |
| IPプロデュース事業 | ─ | ─ | ▲28億円 | ─ | ─ | D2 |
| その他(消去含む) | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ | D2 |
| 合計(連結) | 13,494億円 | 100% | 1,895億円 | ─ | 14.1% | F1 |
①セグメント利益合計とは本社費用・消去等の差引後が連結営業利益となる(構造上乖離あり)。利益構成比はIPプロデュース・その他除く主要4セグメント合計対比。
②IPプロデュース事業のセグメント利益はマイナス(▲28億円)。本社機能集約・IP管理投資の費用計上によるもの。
デジタル事業はFY2025の685億円からFY2026は567億円(▲17.3%)に減少。リピートタイトル販売減少と新作の苦戦が主因。アミューズメント事業は施設運営の固定費負担が大きく構造的に低利益率が続く。
強み・弱み
強み:
- IP資産の規模と長寿命性: ガンダム(四半期600億円規模)・ドラゴンボール等の長寿IPをグッズ・ゲーム・映像・施設にクロスメディア展開。単一IPからのLTVが圧倒的に高い(D2, F1)
- トイホビー事業の高収益構造: FY2026売上6,462億円・利益率19.6%。ハイターゲット層向け(大人向けガンプラ・フィギュア)の需要拡大が顕著で、国内外に設備投資を継続(D2, F1)
- IP横断のグループシナジー: IPプロデュース機能が事業横断でIP管理・ライセンスを担い、映像化→グッズ化→ゲーム化のサイクルが確立。GQuuuuuuX(機動戦士ガンダム新作)がその好例(F1)
弱み:
- デジタル事業の高ボラティリティ: ゲームタイトルの成否で利益が大幅変動(FY2025:685億↔FY2026:567億)。FY2027ガイダンスでも引き続き減益見込み(D2, F1)
- IPプロデュース事業の赤字: 事業投資フェーズでセグメント利益▲28億円。IP管理・グローバル展開への先行投資だが、収益化の時間軸が不透明(D2)
- アミューズメント事業の低収益性: 利益率6.7%で景気敏感・施設固定費のデレバレッジリスクが残る(D2)
競争優位の耐久性評価
- 持続可能性: FY2026連結営業利益率14.1%。トイホビー(19.6%)が高利益率を維持する一方、デジタル(12.0%)は変動が大きい。ROEはFY2026で純利1,293→FY2026実績未確認だが自己資本8,416億円(D4 2Q末)からROE推定約17〜18%と引き続き高水準(D4, ※AI推定)
- 競争優位の方向性: トイホビーのハイターゲット化・海外展開は継続投資中で優位性拡大傾向。ただしデジタル事業では国内外大手(スクエア・エニックス、カプコン、海外大手)との競争が激化。ウドー音楽事務所との戦略的パートナーシップ(2026-05-13)等の新展開も継続(D2)
- 株価との関係: PER19.8倍・PBR2.84倍(2026-06-09)。アナリスト目標株価4,296円(consensus:買い)に対し現在株価3,672円は▲14.5%のディスカウント。FY2027減益ガイダンスが株価を抑制しているが、トイホビー好調継続なら割安圏(D4, ※AI推定)
▼ セグメント内訳・地域別・中計(詳細)
主要製品・サービス(セグメント別)
- トイホビー事業: バンダイ製ガンプラ・フィギュア・カード等。FY2026売上+12.4%。設備投資FY2025 371億円(+55%)、FY2026 307億円(▲17%で一部完成)
- デジタル事業: ナムコ系コンシューマーゲーム・スマートフォンゲーム・オンラインゲーム。ELDEN RING NIGHTREIGN等が寄与するも減収減益
- アミューズメント事業: ゲームセンター運営・ゲーム機器販売。FY2026売上+13.2%と増収、利益+19.8%
- 映像音楽事業: アニメ映像・音楽。GQuuuuuuX(ガンダム新作)ヒットで増収増益(売上733億, 利益122億)
- IPプロデュース事業: IP横断管理・ライセンス。事業投資フェーズで利益▲28億円
地域別売上: 日本約55%・北米約15%・欧州約12%・アジア約14%・その他約4%(※AI推定、FY2026ベース)
中期経営計画(FY2026〜FY2028): ビジョン「Connect with Fans」。IP軸戦略のグローバル深化・高利益体制構築の3テーマ。FY2027は6%経常減益ガイダンスを公表(デジタル事業の正常化待ち)(F1)
出所:irbank(D2)、prices.db fundamentals(D4)、gamebiz 2026年5月13日決算報道(F1)。2026年6月19日現在。