03 事業概要
銘柄:良品計画(7453) 更新日:2026年5月21日
事業概要(3行サマリー)
良品計画は「無印良品(MUJI)」ブランドで生活雑貨・衣料品・食品・家具を展開するSPA(製造小売)企業で、国内・海外合計1,443店(2025年11月末)を擁し、直営・ライセンス両軸でグローバル展開している(D2)。独自の強みは「シンプル・低価格・高品質」という哲学に基づくブランド国際認知度であり、中国では日本品質プレミアムが名創優品等の低価格帯競合との差別化を実現、2026年8月期2Q累計の東アジアセグメントが前年同期比+14.5%増収・+29.0%増益と高成長を継続している(D2・F1)。中長期の成長ドライバーは、国内の内製化による原価低減・インバウンド需要の取り込みと、中国・東南アジアでの新規出店拡大であり、上方修正後の2026年8月期通期予想は営業収益8,870億円(+13.0%)・営業利益890億円(+20.5%)と最高益更新を目指す(D2)。
セグメント別収益構成(直近決算期:2025年8月期通期)
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 利益構成比 | 利益率 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 国内事業 | 4,701億円 | 59.9% | 521億円 | 70.6% | 11.1% | D2 |
| 東アジア事業(中国・香港・台湾) | 2,222億円 | 28.3% | 428億円 | 58.0% | 19.3% | D2 |
| 東南アジア・オセアニア事業 | 501億円 | 6.4% | 55.8億円 | 7.6% | 11.1% | D2 |
| 欧米事業 | 421億円 | 5.4% | 69.2億円 | 9.4% | 16.4% | D2 |
| 合計(連結) | 7,846億円 | 100% | 738億円 | 100% | 9.4% | D4 |
セグメント利益合計(1,074億円)は連結営業利益(738億円)と乖離(約336億円)している。本差異はセグメント間消去・本社費用等の調整額によるもの(D2・irbank)。
東アジアの利益率(19.3%)が国内(11.1%)・欧米(16.4%)を上回る理由:中国では日本品質ブランドプレミアムで価格帯を上位設定でき、かつ出店コストが国内より低いため高利益率を実現している。
強み・弱み
- 強み:
1. MUJIブランドの国際的認知度:東アジア・欧米で高い認知を獲得しており、2026年8月期2Q累計で東アジア+29.0%増益を達成(F1)。中国では名創優品等低価格帯との差別化が維持されている(※AI推定)。
2. 内製化・原価低減能力:生産体制の内製化推進が国内利益率の継続的改善に貢献。2026年8月期2Q累計で国内セグメント利益+14.2%増益(F1)。
3. 保守的ガイダンスの上振れパターン:直近では1Q/2Q進捗を踏まえて通期予想を上方修正(2026年4月10日)。FY2025実績も会社予想を約10%超過した(D4・D2)。
- 弱み:
1. 中国集中リスク:東アジア(中国中心)が売上の約28%・連結利益の58%超に集中しており、中国消費変動への感応度が高い(D2)。
2. 欧米事業の利益率不安定性:2021年以前に赤字を経験しており、高インフレ・人件費上昇によるコスト負担の再燃リスクが残る(D2)。
3. 自己株式処分・希薄化リスク:譲渡制限株式報酬に伴う自己株処分が年1〜2回あり、2025年11月に−9.4%急落した実績がある(D1・D2)。
競争優位の耐久性評価
- 持続可能性: 2021年8月期以降4期連続増収増益で2025年8月期に過去最高を更新(D4)。2026年8月期も上方修正で最高益更新を目指す。ROE 95.8%(D4)は高水準を維持しており、内製化・東アジア高利益率の構造は継続可能と判断する。
- 競争優位の方向性: 中国での既存店高成長が継続しており、競合(名創優品等低価格帯)との差は拡大中。東南アジア・オセアニアも+47.0%増益と新興市場での成長が加速している(F1)。優位性は維持〜拡大方向。
- 株価との関係: 現在株価3,504円、PER約22倍(D4)はSPA小売としてやや高め。ただし、ROE高水準・東アジア・東南アジアの高成長・保守的ガイダンスからの上振れパターンを考慮すると適正〜やや割安。アナリスト目標株価3,328円(D4、2026年5月15日)は現在株価を下回っており、短期的な下値余地に注意が必要(※AI推定)。
▼ セグメント内訳・地域別・2026年8月期2Q累計実績
2026年8月期 第2四半期累計(9月〜2月)セグメント別利益(F1):
| セグメント | セグメント利益(2Q累計) | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 国内事業 | 274億円 | +14.2% |
| 東アジア事業 | 275億円 | +29.0% |
| 東南アジア・オセアニア事業 | 48億円 | +47.0% |
| 欧米事業 | 40億円 | +9.7% |
| 連結営業利益 | 450億円 | +24.8% |
2026年8月期 通期予想(上方修正後):
- 営業収益: 8,870億円(+13.0%)
- 営業利益: 890億円(+20.5%)
- 配当: 32円(前期比+4円増配)
地域別売上比率(概算、2025年8月期):
| 地域 | 売上比率 | 出典 |
|---|---|---|
| 日本 | 約60% | D2 |
| 中国本土・東アジア | 約28% | D2 |
| 東南アジア・オセアニア | 約6% | D2 |
| 欧米 | 約5% | D2 |
中期経営計画(2026年8月期更新後):
- 2026年8月期予想(修正後): 営業収益8,870億円、営業利益890億円(利益率10.0%)
- 国内: 内製化推進・インバウンド取り込み・東北生協への卸チャネル拡大
- 中国: 既存店成長継続・新規出店加速(年間50〜70店規模)
- 東南アジア: MUJI直営店拡大中
- 欧米: 黒字定着後の出店加速
出所:良品計画 2026年8月期第2四半期決算短信(F1)、irbank.net(D2)、prices.db fundamentals(D4)。2026年5月21日現在。