03 事業概要
銘柄:アマダ(6113) 更新日:2026年6月1日
事業概要(3行サマリー)
板金加工機械(レーザー加工機・プレスブレーキ・シャーリング・溶接機等)の世界最大手メーカーで、連結売上4,374億円・国内外130カ国以上に展開するグローバルニッチトップ企業。独自IoTプラットフォーム「V-factory」により稼働データ収集・予防保全・遠隔診断を一貫提供し、機械販売後のソリューション粘着率で競合を大きく引き離している。中長期の成長ドライバーは2026年5月策定の「中期経営計画2030」に基づくEV・クリーンエネルギー分野への設備投資拡大と、2025年度に連結子会社化したエイチアンドエフ・ビアメカニクスを軸とした精密プレス・回路形成領域への事業拡大である。
セグメント別収益構成(2026年3月期)
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 利益構成比 | 利益率 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 金属加工機械 | 3,302億円※1 | 75.5%※1 | 404億円※1 | 88.4%※1 | 12.2%※1 | D4/F1 |
| 金属工作機械 | 652億円※1 | 14.9%※1 | 69億円※1 | 15.1%※1 | 10.6%※1 | D4/F1 |
| その他※2 | 225億円 | 5.1% | ▲17億円 | ─ | ─ | F1 |
| 調整・消去 | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ | ─ |
| 合計(連結) | 4,374億円 | 100% | 448億円 | 100% | 10.2% |
※1 金属加工機械・金属工作機械の2026/03期セグメント詳細数値はirbank未反映(FY2025実績値を参考表示)。
※2 「その他」は2025年度に連結子会社化したエイチアンドエフ(精密プレス)・ビアメカニクス(プリント基板加工機)を含む。前期12.6億→225億に急増(+999%超)、赤字転換(▲17億)はのれん・統合コスト等が主因と推定(※AI推定)。
連結営業利益率はFY2025の12.4%からFY2026の10.2%に低下。主因は「その他」セグメントの赤字転換(M&A統合コスト・一時費用)と推定される(※AI推定)。
強み・弱み
強み:
- 130カ国以上にわたるグローバル直営販社・サービスネットワーク。機械販売後のアフターパーツ・消耗品・サービス収入が安定収益源として機能し、景気下振れ時にも底固い収益構造を維持している。
- V-factory(IoT)による工場DX提案力。顧客の生産データを保有することで関係の粘着性が高く、競合による置き換えコストが大きい。
- 板金加工機械の国内シェアNo.1・グローバルブランド力。技術蓄積とサービス網の二重の参入障壁を持つ。
- エイチアンドエフ(精密プレス)・ビアメカニクス(プリント基板加工機)のM&Aにより、EV・半導体・電子部品領域へ事業ポートフォリオを拡大中(2025年度連結化)。
弱み:
- 製造業設備投資サイクルへの高依存。FY2026は売上こそ+10.3%増収となったが、M&A統合コスト等により営業利益は▲8.7%減益。
- 中国系競合(百超センサ・HG Laser等)の台頭による価格競争圧力。中低価格帯レーザー市場での競争激化が利益率の中長期的な頭圧要因となりうる。
- 新規連結子会社(エイチアンドエフ・ビアメカニクス)の統合コスト・のれん償却が当面の利益率を圧迫する。
競争優位の耐久性評価
- 持続可能性: 営業利益率はFY2022〜FY2025で12〜14%台を維持していたが、FY2026はM&A統合コストで10.2%に低下。コア事業(板金加工)は引き続き12%超の利益率を維持しており、統合費用一巡後の回復が見込まれる。ROEは5〜8%台で推移しており、自己資本(5,000億円超)比での収益力は改善余地が残る。
- 競争優位の方向性: グローバルニッチとしての地位は安定しているが、中国系競合の急成長により新興国・中低価格帯での競争優位は緩やかに縮小中。精密プレス・基板加工領域への多角化が中長期の競合差の維持に寄与する可能性がある。
- 株価との関係: 現在PBR1.82倍・PER23.7倍(D1)。コア板金加工機械の安定した利益率とFY2027増益ガイダンス(EPS約108円想定)に対してPBR1.8倍台はやや割高圏。アナリスト目標株価1,963円に対し現在株価3,036円は+55%上回っており、中期経営計画2030への期待・自社株買い継続が株価プレミアムを形成(※AI推定)。
▼ セグメント内訳・地域別・中計(詳細)
主要製品・サービス(セグメント別)
- 金属加工機械:レーザー加工機(ファイバーレーザー・CO2レーザー)、プレスブレーキ、シャーリング、パンチングマシン、溶接機
- 金属工作機械:帯鋸盤、切断機、CNC工作機械
- その他:精密プレス機(エイチアンドエフ)、プリント基板加工機(ビアメカニクス)
地域別売上構成
定性的には日本・欧州・米州・アジアに分散。長期ビジョン2030では日本35%・海外65%を想定(F3)。
中期経営計画2030
2026年5月14日に「中期経営計画2030」策定を発表(F1)。具体的な数値目標は未取得。主要施策として自動化ソリューション拡大・EV/クリーンエネ分野への展開・グローバルサービス網強化・M&A後の統合価値創出が軸と推定(※AI推定)。
出所:irbank.net(F1)、DB fundamentals(D4)、WebSearch(F3)。2026年6月1日現在。